2017.01.04
低金利の時代、副業でマンション経営を始める方が増えています。最初は手持ちの資金で頭金を作りワンルームを購入、そして順調に収益が上がるようになったら、税金対策や空室リスク分散のため二軒目の購入を考えることもあるでしょう。しかしそんなとき、気になるのがローンです。二軒目の投資物件を考える際、どのようにローンを組めば良いのでしょうか。
ここでは、投資用マンションを買い増しするときのローンの組み方や注意点についてご紹介します。
二軒目のローンの組み方
一軒目の不動産投資ローンが残っているとき、二軒目のローンを組むことができるのでしょうか? 一般的なローンの考え方からすると、まずは一軒目のローンを完成してから二軒目のローンを組むと考えがちですが、不動産運用を事業として考えた場合、一軒目のローンが残っていても、優良な物件があれば二軒目を購入したほうが良い場合もあります。これは収益を生む不動産を複数所有することによってリスクも分散され、収入の入り口が1つ増えるためです。
そのためには、一軒目の物件からの家賃収入を貯蓄に回して二軒目の頭金にして自己資金を増やしたり、一軒目の不動産投資で安定的に利益がでていることを証明したりして銀行から新たな融資を得るなどの方法があります。
住宅ローンを二重に組む場合
住宅ローンに関して言えば、金融機関は基本的に一世帯につき住宅ローンは1つという考え方を持っています。しかしこれはあくまで基本的な考え方であり、一軒目の住宅ローン返済額と二軒目の住宅ローン返済額を合わせた金額が、年収などを考慮した金融機関の審査基準内に収まれば新たな住宅ローンを組むことができます。
このような住宅ローンの基準は金融機関によって差があります。全期間固定金利住宅ローンであるフラット35は、セカンドハウスへの住宅ローンを組むことができる点を特徴としているため、二軒目の住宅ローンを考える場合は一軒目の住宅ローンの状況が分かるものを用意して金融機関へ相談すると良いでしょう。
投資用物件の二軒目購入を考える場合
自宅用として購入する住宅ローンと違い、投資のための収益物件の購入にはアパートローンやプロパーローンを利用する必要があります。
このようなマンション投資を対象にしたローンは各種金融機関でさまざまな商品が取りそろえられていますが、いずれも融資を受けることができるかどうかは、各金融機関の審査基準に委ねられます。
しかしこのとき、一軒目が既に収益物件で合った場合、二軒目を購入するための審査は、一軒目の物件の収益性や資産性と本人の属性(給与収入)によって総合的に判断されます。
二軒目の物件に投資用マンションを考える場合、まずは一軒目の物件が住宅であるのか収益物件であるのかを明確にし、現状残っているローンや収益性が分かるものを用意してから金融機関に相談に行きましょう。
複数の不動産投資でリスクの分散を
不動産運用は、複数の物件に分散させたほうがリスクは少なくなります。また、1棟買いよりもさまざまなエリアの物件を選んだほうが、周辺の環境の変化が大きく収益に影響することは少なくなります。当然、大きな物件よりも小さな物件のほうが売却もしやすく、収益が上がっていれば買い手も見つかりやすくなります。このように複数の不動産に投資することは、全体的なリスクヘッジにつながるのです。
おわりに
マンション運用を事業として続けるのであれば、良い物件には積極的に投資をしていきたいもの。その場合、表面的な利回りにはこだわらず、小額でも確実に収入を得られる物件を探し続けることが重要です。1つでも失敗した物件があれば、早めに「損切り」して売却できるのも、小額物件を複数所有しているメリットです。
二軒目の物件購入を考える場合には、自分のローンの状態や一軒目のローンの種類、返済残高、キャッシュフローを明らかにし、金融機関に相談すると良いでしょう。