2017.02.23
マンションの売却を考える場合、仲介業者や買取業者を訪ねるのが一般的です。しかし、中には信頼できない業者も紛れており、ローンで困っているマンションオーナーに付け込む悪徳業者もいるようです。
今回は、マンションの売却時に注意すべき悪徳業者の手口や特徴ついてご紹介します。
【詐欺の手口1】登記の悪用

マンション売却の詐欺被害としてよく挙げられるのが「登記の悪用」です。一般的に、マンション売却の際は不動産会社などの業者に仲介の依頼をします。順調に売却先が決まると、登記移転・不動産引き渡しが業者を挟んで行われるのですが、このとき、業者側で登記移転だけを行い悪用するのが、この詐欺の手口です。
登記を入手した悪徳業者は、ほとんどの場合は無関係の第三者に転売して利益を出すことが目的のため、決済完了前に登記移転ができるようにあらゆる手段を使ってきます。
例えば、必要がない早い段階で「印鑑証明書」の提出を要求することがあります。これは、登記移転の際に印鑑証明書が必要となるためですが、逆に言えば印鑑証明書さえ渡さなければ、登記移転を完了することはできません。
また、小切手や手形の不渡りを利用する詐欺もあります。悪徳業者が用意した買主に小切手や手形で支払いをさせた上で、故意に不渡りとするのです。売主の登記は転売され、小切手や手形はただの紙となってしまいます。小切手などで支払われた場合は、換金まで確認できてから、登記移転を行いましょう。
登記に関する詐欺から身を守るために手っ取り早い方法としては、売主側が依頼した司法書士に立ち会ってもらうことです。印鑑証明書の提出も、その場で行えば安心でしょう。
【詐欺の手口2】任意売却の場合

通常、不動産を売却する際の経費は現金で支払う必要があり、売却時の金額よりもローン残高が多くなる際は差額分を現金で穴埋めしなければなりません。これらの現金が用意できない場合は売却を行うことができないのですが、「任意売却」という方法を使えば、住宅ローンが残ったままでも多くのメリットがある状態でマンションを売りに出すことができます。
任意売却では、任意売却に特化した専門家が債権者である金融機関とやり取りしながら売却を進めます。高度な専門知識が必要になるため、任意売却専門の会社に依頼することが一般的です。
しかし、中には悪質な業者も紛れ込んでいます。手口としては、法的に認められている仲介手数料の範囲外となる違法な報酬を請求するケースや、相場を大きく下回る価格で売却させ、業者がその物件を転売して利益を出すケースが考えられます。高額な引越し費用の負担などで客寄せしていることが多く、悪徳業者だと気付くのが遅れてしまう場合があるため注意してください。
専門知識を有していないにもかかわらず「任意売却できる」という不動産会社もあります。任意売却に必要な手続きを行わずに放置され、結局売れずに競売になってしまうトラブルも考えられるため、法律に詳しい専門家との連携が取れている業者なのかどうか、事前に調べておきましょう。
こんな業者には注意
不動産会社に売却を仲介してもらう場合、通常は宅建業法によりレインズ(全国の不動産会社で共有している物件情報ネットワーク)に情報を登録することが義務付けられています。しかし一部の業者では、レインズに登録せずに自社で買主を見つけて売却しようとする、「囲い込み」を行うことがあります。これは、明らかに買手がつきやすい良質な物件を自社で囲い込むことで、売主と買主の両方から仲介手数料を取ることが狙いです。
また、確実・絶対・100%を強調する業者には気をつけましょう。売りに出す前から「マンションが必ず売却できる」と断言することは通常ではありえません。依頼しようとしている不動産会社が悪徳業者だと思われる場合には、依頼先の変更を検討した方が良いでしょう。
おわりに
「当座の資金」などの名目で覚えのない現金を渡そうとする業者からは決して現金を受け取らないでください。よく分からずに現金を受け取ってしまうと、思いもよらないトラブルに巻き込まれる危険性があります。
悪徳業者の詐欺から身を守るには、売却の手順や注意点などについて十分調べておくことが必要です。基本的な情報は事前によく理解しておきましょう。