2017.01.18
土地価格は不動産仲介会社に査定してもらうだけでなく、ネット上の不動産情報サイトで調べたり、国土交通省の土地総合情報システムで調べたりするなど、さまざまな調べ方があります。ここでは土地価格を決める要因とその調べ方についてご紹介していきます。
土地価格を決める要因
一般的に地価は土地が流通する供給量と、その土地を欲しい人とのバランスによって決まりますが、その他、土地価格の算定にはいくつかの方法があります。
実勢価格
実勢価格とは実際の取引から値付けされる時価や相場で決まります。土地を購入したいという人と土地を売却したいという両者の取引によって形成される価格です。
公示地価/基準地価
国や都道府県が公表している標準地/基準地の価格をいいます。毎年1月1日時点での価格を公表するものです。
相続税評価額
相続税評価額とは、相続税の算出基礎とするための土地の評価額です。相続税や贈与税の算出の際に使われる土地の価格です。路線価という基準に基づき算出されるのが一般的です。
固定資産税評価額
固定資産税評価額とは、固定資産税の基準となる評価額で、税金計算において使われる土地の価格です。国が定めた固定資産評価基準に基づき、市町村などの自治体が定めています。
原則として3年ごとに見直しがされています。
鑑定評価額
不動産鑑定士が鑑定評価によって算出する価格です。
土地の価格は目的によって評価額が変わってきます。実際の売買であるのか、相続や贈与のためであるのかなどです。そのため、どのような目的で土地価格を算定するのかがポイントとなります。
土地価格の調べ方
土地の相場を調べるためには目的が明確になっている必要があります。土地売買が目的であるなら、実勢価値を調べる必要があります。実勢価値を調べるには、以下の3つの方法があります。
1.土地総合情報システム
国土交通省が運営する土地情報システムです。実際に不動産取引を行った当事者にアンケート調査を行い、アンケート結果に基づいてデータを収集し公表しています。
2.不動産仲介業者の販売価格
不動産仲介業者の運営するポータルサイトなどで情報収集が可能です。実際の取引価格はわかりませんが、売り出し価格は表示されているため、類似条件の物件や土地の価格を見ることでおおよその相場を知ることができます。
3.査定価格
不動産仲介会社は土地の売買が仕事の1つなので、売買取引の成立のためにサポートを行っています。そのため、土地の査定も行ってくれます。不動産仲介会社に相談し、土地の評価額を査定してもらうことも1つの方法です。
次に、公示地価/基準地価を調べる方法ですが、これは国土交通省が公表しています。国土交通省の標準地・基準地検索システムを利用し当該エリアの地価を調べてみましょう。
相続税評価額を調べるには、路線価の確認が必要です。路線価は国税庁が公表していてインターネットでも調べることができます。路線価のある土地の場合は路線価を使って算出しますが、路線価がない場合の土地は固定資産税評価額に地域ごとに決められた倍数を乗じて算出します。
路線価とは土地に面した道路につけられた土地価格をいい、ここでいう路線とは道路のことを指します。毎年7月に公表しているようですので国、税庁のホームページをチェックしてみるのも良いでしょう。
最後に、固定資産税評価額を調べるには、市町村の税務課で確認できます。税務課には固定資産課税台帳がありますのでそちらを確認しましょう。
おわりに
土地の価格を決めるには5種類の要因があり、相続なのか、実際の取引なのかで価格形成が変わってきます。土地価格を調べるにはまず目的を明確にし、その目的に合わせて価格を調査することが大切といえるでしょう。