基礎知識

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利回りとキャッシュフロー、マンション投資で重視すべき2つの違いと関係

2017.01.16

利回りとキャッシュフロー、マンション投資で重視すべき2つの違いと関係

マンション投資をする場合、利回りとキャッシュフローの関係に悩む方も多いのではないでしょうか。キャッシュフローとは現金の流れを指し、家賃収入と支出の差を指します。一方、利回りとは投資額(不動産物件価格)に対してどの程度のリターン(収益)が上がるかを指します。現金の流れとリターン、それぞれ投資に対する結果を指しますが、2つの違いは分かりづらいところがあります。ここではマンション投資における利回りとキャッシュフローについてご紹介します。

マンション投資の利回りとは

マンション投資には表面利回りと実質利回りの2種類があります。表面利回りは「グロス」と呼ばれ、年間の家賃収入を物件の価格で割り戻した金額を指します。実質利回りは「ネット」と呼ばれ、年間の家賃収入から経費(管理費や修繕積立金、固定資産税など)を差し引いたものに対して物件購入時の諸経費を足したもので割った金額です。

例えば、家賃収入250万、不動産価格2500万、購入時の諸経費150万、不動産所有時の諸経費が年間150万の不動産の場合、表面利回りと実質利回りは以下の通りです。

・表面利回り(%)=250万÷2500万×100=10%

・実質利回り(%)=(250万-150万)÷(2500万+150万)×100=3.7%

表面利回りと実質利回りには(かい)()があり、実質利回りが実際の手取り金額となります。マンション投資の利回りを考える場合、まずは表面利回りから計算し、実質利回りにてチェックを行ったうえ、物件を比較する目安にすると良いでしょう。不動産の購入を検討する際、不動産仲介会社がうたう利回りは実質利回りなのか表面利回りなのかを注意して確認しなければ、手元に残る現金の算定が不確かになってしまう可能性があるため注意が必要です。

マンション投資のキャッシュフロー

キャッシュフローの計算方法にはいくつかの種類があります。家賃収入から住宅ローン返済を差し引いたものや、住宅ローン返済に金利負担と固都税(固定資産税と都市計画税)を加えて差し引いたもの、さらには管理費と空室家賃を加えて差し引いたものなどがあります。手取り金額に近いものは、管理費と空室家賃を加えて差し引いたものを指標とするのが良いでしょう。現実的な手元に残るキャッシュを明確にすることで、安定的な運用を目指すことができます。

利回りとキャッシュフローの関係

マンション投資を検討する場合、不動産会社の広告に、利回り○%などが表記され、利回りが良い物件がより良い投資物件と判断される傾向にあります。利回りにも表面利回りと実質利回りがあり、手元に残りキャッシュを見るのは実質利回りが一般的です。実質利回りがどんなに良くても、実際投資物件に入居者が入らない場合、キャッシュを生みません。そのため、利回りだけでなく実際に入居者が入るのか、キャッシュを生むのかという目線も忘れてはいけません。またキャッシュフローを考えるとき、物件の管理費や修繕積立金という運用コストが負担となってきます。管理費や修繕積立金とはマンションの共用部分にかかる費用であり、家賃収入とは別の支出項目となるためこちらも注意が必要です。

おわりに

マンション投資で重視すべきポイントは利回りとキャッシュフローの2つです。ただしこの2ついずれかを見るのではなく、両方の視点が必要といえます。いくら利回りが良くても、入居者が入りづらいエリアだったり、駅から遠くて不便な物件であったりすると、マンションを借りてくれる人が見つからず家賃収入そのものを得ることができません。そのため、マンション投資には、実際に家賃収入を得るための物件選びやキャッシュフローの算出、そして利回りの検討が必要といえるでしょう。

2017.01.16

利回りとキャッシュフロー、マンション投資で重視すべき2つの違いと関係
利回りとキャッシュフロー、マンション投資で重視すべき2つの違いと関係

マンション投資をする場合、利回りとキャッシュフローの関係に悩む方も多いのではないでしょうか。キャッシュフローとは現金の流れを指し、家賃収入と支出の差を指します。一方、利回りとは投資額(不動産物件価格)に対してどの程度のリターン(収益)が上がるかを指します。現金の流れとリターン、それぞれ投資に対する結果を指しますが、2つの違いは分かりづらいところがあります。ここではマンション投資における利回りとキャッシュフローについてご紹介します。

マンション投資の利回りとは

マンション投資には表面利回りと実質利回りの2種類があります。表面利回りは「グロス」と呼ばれ、年間の家賃収入を物件の価格で割り戻した金額を指します。実質利回りは「ネット」と呼ばれ、年間の家賃収入から経費(管理費や修繕積立金、固定資産税など)を差し引いたものに対して物件購入時の諸経費を足したもので割った金額です。

例えば、家賃収入250万、不動産価格2500万、購入時の諸経費150万、不動産所有時の諸経費が年間150万の不動産の場合、表面利回りと実質利回りは以下の通りです。

・表面利回り(%)=250万÷2500万×100=10%

・実質利回り(%)=(250万-150万)÷(2500万+150万)×100=3.7%

表面利回りと実質利回りには(かい)()があり、実質利回りが実際の手取り金額となります。マンション投資の利回りを考える場合、まずは表面利回りから計算し、実質利回りにてチェックを行ったうえ、物件を比較する目安にすると良いでしょう。不動産の購入を検討する際、不動産仲介会社がうたう利回りは実質利回りなのか表面利回りなのかを注意して確認しなければ、手元に残る現金の算定が不確かになってしまう可能性があるため注意が必要です。

マンション投資のキャッシュフロー

キャッシュフローの計算方法にはいくつかの種類があります。家賃収入から住宅ローン返済を差し引いたものや、住宅ローン返済に金利負担と固都税(固定資産税と都市計画税)を加えて差し引いたもの、さらには管理費と空室家賃を加えて差し引いたものなどがあります。手取り金額に近いものは、管理費と空室家賃を加えて差し引いたものを指標とするのが良いでしょう。現実的な手元に残るキャッシュを明確にすることで、安定的な運用を目指すことができます。

利回りとキャッシュフローの関係

マンション投資を検討する場合、不動産会社の広告に、利回り○%などが表記され、利回りが良い物件がより良い投資物件と判断される傾向にあります。利回りにも表面利回りと実質利回りがあり、手元に残りキャッシュを見るのは実質利回りが一般的です。実質利回りがどんなに良くても、実際投資物件に入居者が入らない場合、キャッシュを生みません。そのため、利回りだけでなく実際に入居者が入るのか、キャッシュを生むのかという目線も忘れてはいけません。またキャッシュフローを考えるとき、物件の管理費や修繕積立金という運用コストが負担となってきます。管理費や修繕積立金とはマンションの共用部分にかかる費用であり、家賃収入とは別の支出項目となるためこちらも注意が必要です。

おわりに

マンション投資で重視すべきポイントは利回りとキャッシュフローの2つです。ただしこの2ついずれかを見るのではなく、両方の視点が必要といえます。いくら利回りが良くても、入居者が入りづらいエリアだったり、駅から遠くて不便な物件であったりすると、マンションを借りてくれる人が見つからず家賃収入そのものを得ることができません。そのため、マンション投資には、実際に家賃収入を得るための物件選びやキャッシュフローの算出、そして利回りの検討が必要といえるでしょう。